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いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第1章 1
「こちらです!!」
会場内で唯一テンションの高いのはスタッフだ。
陰鬱と言っても言い過ぎではない空気の中、やけに明るい声で訪れた参加者を案内する。
そして参加者達は新しい参加者が現れる度に顔をあげ、鋭い視線で確認していた。
『怖っ!! 肉食獣の檻みたいっ……』
あやみはその迫力に気圧される。
しかしここは戦場なんだ、と気を引き閉め直す。
控え目になんてしていたらなにも起こらないまま終わってしまう。
彼女も負けじとやって来る参加者をチェックし始める。
受け付け終了間際、一人の男性参加者が現れた。
ピンストライプの濃紺のスーツにタータンチェックのネクタイを締めた長身の男だった。
やや深い彫りで二重の目はぱっちりと大きい。
年齢はあやみと同年代に見えた。
『ええっー!? あんなイケメンさんもいるんだっ!』
思わず見とれてしまったあやみの視線に気付いたその男は視線を合わせて軽く会釈をした。
会場内で唯一テンションの高いのはスタッフだ。
陰鬱と言っても言い過ぎではない空気の中、やけに明るい声で訪れた参加者を案内する。
そして参加者達は新しい参加者が現れる度に顔をあげ、鋭い視線で確認していた。
『怖っ!! 肉食獣の檻みたいっ……』
あやみはその迫力に気圧される。
しかしここは戦場なんだ、と気を引き閉め直す。
控え目になんてしていたらなにも起こらないまま終わってしまう。
彼女も負けじとやって来る参加者をチェックし始める。
受け付け終了間際、一人の男性参加者が現れた。
ピンストライプの濃紺のスーツにタータンチェックのネクタイを締めた長身の男だった。
やや深い彫りで二重の目はぱっちりと大きい。
年齢はあやみと同年代に見えた。
『ええっー!? あんなイケメンさんもいるんだっ!』
思わず見とれてしまったあやみの視線に気付いたその男は視線を合わせて軽く会釈をした。