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第3章 3

あやみが呆気に取られてるうちに貝塚は口を開いた。

「愛ってさ、三年で醒めるらしいよ。科学的に証明されてるんだよ」

突拍子もない切り口に彼女は頭を混乱させる。

「だから科学的に言って結婚というのは無理があることらしい。最近はそんな考えもあって」
「科学がなにっ!?　世の中の人はほとんど全員、何千年もその非科学的なことを繰り返してきたのっ!!」

彼の詭弁じみた意見を遮り、あやみが叫ぶ。

「まあ、確かにあやみちゃんが言う通り、ずっと繰り返していたことではあるんだけどね」
「科学的に何が正しいのか知らないけど、人類的には結婚するのが常識でしょ!!」
「まあそうだけどさ。でも愛情がなくなって一緒にいるのって苦痛だと思わない？」
「愛って言っても色々あるでしょっ!!」

突っ込みどころ満載過ぎて、むしろ言葉に詰まる。
頭に血が昇り、怒りで震えてしまっていた。