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sunset~君の光になりたい
第7章 同じ名前の彼は
里沙は声を張り上げた。
「CDをお買い上げいただいたお客様には特典として、メンバーの直筆サインを差し上げます!」
(そうよ!ヒロさんは、千波には相応しくないわ!
……黒髪で……もっと……筋肉隆々の……一見クールに見えても、パワフルな情熱をドラムにぶつける……
そう……タケヒコ様……OVEREARTHのタケヒコみたいな人なら……
ああ、でも!タケヒコは私の物だから……)
「ちょっと!何勝手なこと言ってんの!」
ペコが目を白黒させて飛んできた。すでに通り掛かりの客が列を作っている。
「ああ……もう……里沙!あんた、責任取りなさいよ!」
ペコは頭を抱え叫んだ。が、次の瞬間には営業スマイルで接客をしている。
ライブも、もうすぐ終わりだ。
里沙はサイン会に使うマッキーがインク切れでないか一本一本キャップを取りチェックしながら、ふとベースの広岩武彦を見た。
――OVEREARTHのタケヒコと同じ武彦。
ややこしい。
背格好は、thunderの武彦の方が大きい。
同じ名前だから少し気になっていたのだが、髪の毛が邪魔で顔が見えない。
(うっとうしい……なんとかしなさいよっ!この前髪男が!)
「CDをお買い上げいただいたお客様には特典として、メンバーの直筆サインを差し上げます!」
(そうよ!ヒロさんは、千波には相応しくないわ!
……黒髪で……もっと……筋肉隆々の……一見クールに見えても、パワフルな情熱をドラムにぶつける……
そう……タケヒコ様……OVEREARTHのタケヒコみたいな人なら……
ああ、でも!タケヒコは私の物だから……)
「ちょっと!何勝手なこと言ってんの!」
ペコが目を白黒させて飛んできた。すでに通り掛かりの客が列を作っている。
「ああ……もう……里沙!あんた、責任取りなさいよ!」
ペコは頭を抱え叫んだ。が、次の瞬間には営業スマイルで接客をしている。
ライブも、もうすぐ終わりだ。
里沙はサイン会に使うマッキーがインク切れでないか一本一本キャップを取りチェックしながら、ふとベースの広岩武彦を見た。
――OVEREARTHのタケヒコと同じ武彦。
ややこしい。
背格好は、thunderの武彦の方が大きい。
同じ名前だから少し気になっていたのだが、髪の毛が邪魔で顔が見えない。
(うっとうしい……なんとかしなさいよっ!この前髪男が!)