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sunset~君の光になりたい
第2章 出会いの衝撃
次の駅で降りなくてはーー緊張で吊革を持つ掌に汗がジワリと滲む。
職場は、里沙の母親が経営するCDショップだ。だからといって、遊びに行くのとは違う。
意識すると膝が震えてきた。気を逃す様に目を瞑る。
学生時代バイトした経験も全く無く、どちらかというと――いや間違いなく内向的な千波は、就職というものが恐ろしくて仕方なかった。
小学校の頃から友人は里沙以外いない。
里沙は明るく活発でクラスでは中心的な存在だった。
出席番号が前後で、小学校一年のときから自然と仲良くなって、千波をいつも守ってくれた。
千波が中学生の時、上級生の男子にラブレターをもらった時もそうだった。