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sunset~君の光になりたい
第10章 罪作りなtouch
「あの――気持ちは嬉しいんですが私」
「OVEREARTHのタケヒコが好きなんやろ?」
「え……」
「知ってるよ。そんなん」
頭の中を様々な考えが駆け巡り、里沙は目を廻しそうになる。
「君が誰かを好きでもかまへん」
「えっ!?つまり、それは、完全に遊びってことですか」
「ちゃうて。好きなんやって。だから言ってる」
彼があまりにもサラリと言うので真意がわからない。
「でも……私が好きなのは」
「それでもええよ。友達みたいな感じで」
「へっ?」
「最初はそうでも、だんだん俺に惚れるかもしれんしな」
「はっ?」
「ほら、言うやんか。遠くの親戚より近くの他人て。
つまり遠くのタケヒコサマより近くの俺!て事やと思わん?」
「ぷっ!……なんなんですかー!その変な理屈は!」
里沙は思わず吹き出した。
「それや」
武彦は、不意に里沙の頬を軽くつまむ。
びっくりして見上げると、前髪の隙間から優しい眼差しが見ていた。
「何するんですかっ!」
里沙は手を振り払う。
「ああ、また元の顔に戻っちゃったやん。」
「はあ?」
「里沙さんは、いつも緊張した表情をしてる。さっきみたいな笑顔が可愛いのに」
里沙は顔がぼっと熱くなるのを隠すように、頬を押さえた。
「顔が赤いで?」
武彦が微かに笑った。
「ち、ちが……!風邪がぶり返してきたのかも」
必死にごまかそうと、わざときつい口調で返す。
「甘え慣れてない?しっかり者の女の子でいるのも疲れるっしょ?」
彼はまたしても、さらりと凄い事を言った。
――甘え慣れてないでしょ?
里沙の胸に、その言葉が刺さった。
「OVEREARTHのタケヒコが好きなんやろ?」
「え……」
「知ってるよ。そんなん」
頭の中を様々な考えが駆け巡り、里沙は目を廻しそうになる。
「君が誰かを好きでもかまへん」
「えっ!?つまり、それは、完全に遊びってことですか」
「ちゃうて。好きなんやって。だから言ってる」
彼があまりにもサラリと言うので真意がわからない。
「でも……私が好きなのは」
「それでもええよ。友達みたいな感じで」
「へっ?」
「最初はそうでも、だんだん俺に惚れるかもしれんしな」
「はっ?」
「ほら、言うやんか。遠くの親戚より近くの他人て。
つまり遠くのタケヒコサマより近くの俺!て事やと思わん?」
「ぷっ!……なんなんですかー!その変な理屈は!」
里沙は思わず吹き出した。
「それや」
武彦は、不意に里沙の頬を軽くつまむ。
びっくりして見上げると、前髪の隙間から優しい眼差しが見ていた。
「何するんですかっ!」
里沙は手を振り払う。
「ああ、また元の顔に戻っちゃったやん。」
「はあ?」
「里沙さんは、いつも緊張した表情をしてる。さっきみたいな笑顔が可愛いのに」
里沙は顔がぼっと熱くなるのを隠すように、頬を押さえた。
「顔が赤いで?」
武彦が微かに笑った。
「ち、ちが……!風邪がぶり返してきたのかも」
必死にごまかそうと、わざときつい口調で返す。
「甘え慣れてない?しっかり者の女の子でいるのも疲れるっしょ?」
彼はまたしても、さらりと凄い事を言った。
――甘え慣れてないでしょ?
里沙の胸に、その言葉が刺さった。