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sunset~君の光になりたい
第12章 KISS
『好き勝手に
思う通りに
書きなぐればいい
どんな形が出来るだろう
どんな景色が見えるだろう
いつか追い掛けて見失った
碧色の蝶
できるだけ上手に
綺麗に書いてみるよ
そうしたら君は
笑ってくれるのかな』
気が付くと、千波の身体の震えが先程よりも治まり、か細い声で一緒に歌っていた。
「……そしたら……君は笑って……くれるのかな……」
最後のフレーズを歌い終えた時、顔色が少しまだ青かったが、しっかりとヒロの目を見つめていた。
ヒロの中に、どうしようもなく熱い何かが込み上げ、力いっぱい抱き締めると、千波が自分の腕を背中に回してくる。