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sunset~君の光になりたい
第13章 月夜に願う

千波がはらはら涙を溢すのを見て、里沙の腹の中がカーッと熱くなっていく。
「チャラ金髪男が何かしたのね!あああ、心配してた通りになっちゃった……
もう、許さん!やっつけてやる!私の鉄拳で!」
「違うよ。ヒロさんは何も悪くないよ」
「だって……!」
「私が変なんだよ……男の人に触られたり、大きな声を聞いたりすると頭の中で何かが爆発するみたいに、わけがわからなくなる……」
千波は微かに震える声で言う。
「変じゃないよ!怖い思いをすれば誰だって、そうなるよ!千波は悪くない!」
「私……ヒロさんと手を繋いだり、抱き締められたり……したけど……平気だったし……」
里沙は、千波の衝撃発言に目玉が飛び出る程驚き口をぽかんと開けてしまった。
「だから……もう自分のそういうの、治ったのかも知れない、て思ったの。けど……」
里沙は、次の言葉を固唾を呑んで待った。

