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情画
第3章 闇夜
ピピッ…ピピッ…

目覚めると先生がいた椅子の座面で時計がなっていた。

はっ…また寝てしまった。

んああああ…

起き上がり椅子に這っていくと、

ズルリと蕾からディルドが抜け出した。

反対側が椅子に留められていたのだ。

テーブルから出ると、上に書き置きとアイスコーヒーが置いてある。

喉の渇きを覚え、一気に飲み干した。

「お疲れ様。約束通り珈琲入れました。

冷めてしまうのでアイスコーヒーにしました。
時間が足りないので、明日は早くいらしてくださいね。」


また沙絵さんからのメッセージだった。

縄は解かれ、部屋も片付けられていた。

服は…

玄関で脱いだことを思い出した。

「失礼します。」

裸のまま廊下を歩くことを詫びたけど、また返事はなかった。

玄関で服を着る。
帰らないと実が帰ってくる。
ここに居る間、実のことを一度も思い出さなかった。なんて酷い母親なんだろう。

「お邪魔しました。」

もう返事はないものと思い、待たずに扉を開けた。

カラン…カラン…


こうして屋敷を出るのが、これからの形になっていくんだろう。

先が見えない思いで屋敷をあとにした。
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