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情画
第4章 深夜
「お待たせ。」

沙絵さんが戻ってきた。
先生はゆっくりと椅子に戻る。

その様子をしっかりと沙絵さんが見ていた。

「時間もないだろうから、珈琲フロートにしちゃった。」

「自分が好きなだけじゃないか…」

「だってアイスに固まる珈琲が美味しいんだもの。」

ワタシは先生の手の感触を思いながら、珈琲フロートをいただいた。



気絶して二人が居ない中で一人屋敷を出る。今日は違う形になりそうだ。

「ご馳走さまでした。
そろそろ帰らないといけません。」

「そうね。ちゃんとおやつ出してあげて。」

「はい、失礼します。」

ワタシは応接間を出た。
玄関で服を着ることを思えば、見送りは要らないけど、二人がまだ話しているなかで一人帰るのも辛かった。

部屋を出てドアを閉める寸前に

「明日も待ってるわよ。」

沙絵さんが大きな声で言った。

そそくさと裸で玄関まで行き、そこで着替える。
なんと無様な姿だろうか…

また、情けない思いで屋敷を後にした。
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