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情画
第4章 深夜
食事時の会話ではない。
沙絵さんは、天気の話で会話を繋ぐかのように普通に訊いてくるのだ。


夫婦関係を先生の前で話すのに抵抗があったが、沙絵さんは全く意識していなかった。

意地悪でもなく興味本位で普通に訊いているだけだった。

それでもワタシは先生を意識して、俯いたまま答えたけど、先生もさして気にしてない風に見えた。


「ご馳走さまでした。」


「今、珈琲とデザート用意するから、その間に縄をといてもらってて…」

食後はまた、奴隷として奉仕を命じられる覚悟をしていただけに、ほっとする。

そして、先生に触れるチャンスがないと思う自分もいた。


気絶している間に、縄は結び直されていたことに気づいた。

腕も括られていたのに上体だけの亀甲縛りに変わっていた。

先生が近づいてくる。
話したいことも沢山あるのに、何も言えなかった。


先生も無言で事務的に縄をといていった。


今日もワタシの体がいやしくなっただけで進展はなかった。

縄を解き終わった後、先生の手が肩に置かれた。

先生、どうすればいいの?

沙絵さんがいつ戻ってくるかわからないので言葉にならない。

先生が肩に置いた手でポンポンと軽く叩いた。
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