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情画
第1章 再開
赤い亀甲縛りはいずみによく似合う。
化粧を施す時、体に触れてしまいたかった。

沙絵に許されているし、どれだけ今日を待ち望んだことか…

でも、眠っている貴女に勝手に触れたくなかった。
これだけ待ったのだ。
沙絵の条件をクリアすれば、二人だけの時間が持てる。

僕はこらえて触れないようにしながら化粧を施した。

毛布を掛け、貴女の寝顔を描き始める。

貴女は不本意にも鞭だけで達した。その前に僕に謝っていた。
でも、今の寝顔は不安もなく満たされた幸福そのものの笑顔を称えていた。

色をつけ、最後に唇の柔らかいピンク色を捉えている時に、貴女の目が覚めた。

「先生…」

「気づいたね。」

「ワタシ…」

「会いたかったよ。」

「何が…起きたの?」

「詳しくは話せない。」

「先生…抱いて…」

「出来ない。」

「キスしたい。」

「いいよ。」

僕は震える貴女の唇に触れた。

甘い柔らかな感触、壊れた時計がまた針を進め、時を刻み始める。

唇を舌でなぞり開いていく。
貴女の小さな舌を捕らえ絡めていく。

貴女の手が僕の首に回される。
僕も貴女の額を撫で頬を撫で髪を指に絡めた。

伝われ、この想い、僕の許に留まってくれ。
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