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情画
第7章 曙
先生に見つめられる。
ああ、あまりに思い過ぎて、とうとう現実と夢の区別が付かなくなってしまったんだ。

ワタシは淫らな人形。一人の世界で見たもの聞いたものに反応するイヤらしい体を持つ人形。
誰も相手にする筈がない。

あまりに寂し過ぎて、妄想の中に溶け込んでしまったんだ。

先生の唇が触れてくる。恐る恐る近づいて触れる唇を温かいと感じた。

妄想でも夢でも温かいと感じるんだ。

「いずみ、愛している。」

ああ、ずいぶん都合のいい夢だ。

それでもワタシは唇を開き、先生の舌を迎え入れた。

沙絵さんがどこにいったかわからない。

夢なら覚めないようにそっとしておかなきゃ。
ズルい人形のワタシは考えた。

そっと、そっと…

「いずみ?大丈夫か?」

先生に頬を叩かれる。

先生…だめ…夢が…覚めちゃう…

「いずみ?夢じゃないよ?」

「っはっ…声を出してしまった…」

「夢だと思っていたんですか?」

「沙絵さんは?絵は?」

「もう完成したよ…」

ワタシは先生に抱き締められていた。

「いずみ…」

先生の顔が近い。
一気に顔が赤くなるのを感じた。

「いずみさん、夢うつつでsexしてるんじゃ、つまらないわ。」

沙絵さんがカメラを向けた。
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