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情画
第7章 曙
「食事が終わったら、お子さんの絵を見ましょうよ。」
沙絵さんが筒をサイドボードに置いていた。
「お子さんの絵?」
「私達に見せたいんですって。」
「いずみ、どうかしたんですか?」
ワタシは学校での出来事を話した。
「『みんな違うのにみんな同じ絵なんだ。変だよね?』って言うんです。
だから、先生から教わったように鉢を回したり、色んな場所から見ることを教えて描いたのがこの絵なんです。」
「へぇ…面白いじゃない。
芸術家なんて言うけどね。
お父様も私も絵や写真が好きなだけよ。
お父様は口下手の都合にかこつけて、いずみさんを口説いたり、邪推なところがあるけどね。」
「いや、口説く為に絵を使った訳ではないよ。」
「そうかしら?」
「あ…あの、沙絵さん記念に絵を描いてもらってたんですよね。
お誕生日の…」
「記念みたいなものってことよ。誕生日のではないわ。
誕生日なんて好きじゃないもの。」
「自分の誕生日好きじゃないんですか?まだ歳を取るのを気にする年齢じゃないのに?」
ワタシは全く気づいてなかった。
沙絵さんの表情が曇り、先生も俯いた。
沙絵さんが筒をサイドボードに置いていた。
「お子さんの絵?」
「私達に見せたいんですって。」
「いずみ、どうかしたんですか?」
ワタシは学校での出来事を話した。
「『みんな違うのにみんな同じ絵なんだ。変だよね?』って言うんです。
だから、先生から教わったように鉢を回したり、色んな場所から見ることを教えて描いたのがこの絵なんです。」
「へぇ…面白いじゃない。
芸術家なんて言うけどね。
お父様も私も絵や写真が好きなだけよ。
お父様は口下手の都合にかこつけて、いずみさんを口説いたり、邪推なところがあるけどね。」
「いや、口説く為に絵を使った訳ではないよ。」
「そうかしら?」
「あ…あの、沙絵さん記念に絵を描いてもらってたんですよね。
お誕生日の…」
「記念みたいなものってことよ。誕生日のではないわ。
誕生日なんて好きじゃないもの。」
「自分の誕生日好きじゃないんですか?まだ歳を取るのを気にする年齢じゃないのに?」
ワタシは全く気づいてなかった。
沙絵さんの表情が曇り、先生も俯いた。