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情画
第10章 四季咲き
「忘れてはいませんが、緊張します。」
「まあ、気にせず描いてください。」
先生が描くのを見てしまうと描けなくなってしまいそうで、ワタシは朝顔に集中した。
朝顔の形を見る。
茎が産毛を纏って伸びている。葉が広がり、蔓が伸び始めていた。
淡い緑の濃淡と黄色味、若々しい命、濃い輪郭にならないよう墨汁を薄めに溶いて使ってみた。
先生の視線は気になるし、作品も覗きたいけど我慢する。
時間を忘れて集中する。
久しぶりに自分の時間が取れた気がした。
「休憩しましょうか。」
先生はワタシが下絵を終えたのに合わせて紅茶を入れてくださった。
「どうですか?楽しいですか?」
「はい。久しぶりに物事に集中できました。とても楽しいです。」
「それは良かったです。」
「この鉢植えの朝顔も1日中咲くのかしら…」
「たぶん…毎年室内用にひと鉢作りますが、朝顔に戻ってしまうことは無かったですよ。」
「不思議ですね。」
ワタシも朝顔のように先生に変えられてしまいたいと思った。
「では色付けですね。」
濃い色になってしまわないように明るい黄緑を塗り、少しずつ重ねて塗っていく。
失敗してもいい。勢いを表現したくて、筆は素早く動かした。
「まあ、気にせず描いてください。」
先生が描くのを見てしまうと描けなくなってしまいそうで、ワタシは朝顔に集中した。
朝顔の形を見る。
茎が産毛を纏って伸びている。葉が広がり、蔓が伸び始めていた。
淡い緑の濃淡と黄色味、若々しい命、濃い輪郭にならないよう墨汁を薄めに溶いて使ってみた。
先生の視線は気になるし、作品も覗きたいけど我慢する。
時間を忘れて集中する。
久しぶりに自分の時間が取れた気がした。
「休憩しましょうか。」
先生はワタシが下絵を終えたのに合わせて紅茶を入れてくださった。
「どうですか?楽しいですか?」
「はい。久しぶりに物事に集中できました。とても楽しいです。」
「それは良かったです。」
「この鉢植えの朝顔も1日中咲くのかしら…」
「たぶん…毎年室内用にひと鉢作りますが、朝顔に戻ってしまうことは無かったですよ。」
「不思議ですね。」
ワタシも朝顔のように先生に変えられてしまいたいと思った。
「では色付けですね。」
濃い色になってしまわないように明るい黄緑を塗り、少しずつ重ねて塗っていく。
失敗してもいい。勢いを表現したくて、筆は素早く動かした。