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情画
第10章 四季咲き
「朝顔が咲いてます。綺麗…」

「色々な作風を試しているんです。想像を取り入れたりね。」

先生がワタシの背後に立つ。

「貴女を想い過ぎておかしくなりそうだ。」


「先生…」

後ろから抱き締められて項に顔を埋められる。

ワタシだって、そうだ。先生に毎日会える。でも帰らなければならない。
この想いをどうすればいいのだろうか。

「抱きたい。」

先生が一言小さな声でおっしゃると同時に、背中の帯が解かれていく。

ワタシの体は先生によってすぐに熱くなるのだ。

「朝顔を探さなければ…」


グッと襟足が繰られて、着物の肩が抜かれる。

体を反らされて唇が重なる。
首を横に向け、先生の口づけに応えると、繊細な指が首筋をなぞり、胸の谷間をくぐり降りていく。

ふぁ…

手で乳房を着物から掴み出されただけで、ワタシは吐息を漏らした。



貴女が真剣に見つめる朝顔に僕は嫉妬した。

朝顔だけでなく、貴女を描いてみたくなった。

朝顔も貴女にそんなに見つめられたら、咲き急いでしまうのではないか。

自分で絵に集中するよう促したのに、僕を全く見ない貴女に苦しくなった。

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