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情画
第10章 四季咲き
貴女には見えているかもしれない咲き急ぐ朝顔を、貴女の着物の柄にしよう。
その胸に秘めた淡い青の朝顔を、胸に咲かせてあげよう。
着物の白を塗った上から、着物の柄らしく淡い色で朝顔を咲かせてる。
伸びている蔓の延長線上の襟に蔓草を描き始めた。
そこからは、着物に実際に柄を見出だし、それを写すように描いていった。
胸の膨らみに合わせて歪む朝顔を…
絵の具が乾いても、朝顔が浮き出て柄らしくないので、着物の影を入れながら、朝顔にも白を入れる。
下地と上塗りでぼかしながら、朝顔が柄らしくなっていった。
貴女の中にも、浮き出てしまうような色香があるのではないか。
細部に筆を入れながら観察する。
日によって、日課を決めようと自分を戒めたのに、もう守れそうになかった。
貴女の絵を見る。
やはり、一度会得した技術は失われていなかった。
むしろ、感覚が研ぎ澄まされたのだろうか。
色遣いが繊細になっていた。
貴女は僕の絵を見るという。間近にいると、貴女の香りに満たされる。
そして、想像の朝顔は貴女の着物の中にあるのではないか。
なんとしても、香りの源を開きたくなった。
その胸に秘めた淡い青の朝顔を、胸に咲かせてあげよう。
着物の白を塗った上から、着物の柄らしく淡い色で朝顔を咲かせてる。
伸びている蔓の延長線上の襟に蔓草を描き始めた。
そこからは、着物に実際に柄を見出だし、それを写すように描いていった。
胸の膨らみに合わせて歪む朝顔を…
絵の具が乾いても、朝顔が浮き出て柄らしくないので、着物の影を入れながら、朝顔にも白を入れる。
下地と上塗りでぼかしながら、朝顔が柄らしくなっていった。
貴女の中にも、浮き出てしまうような色香があるのではないか。
細部に筆を入れながら観察する。
日によって、日課を決めようと自分を戒めたのに、もう守れそうになかった。
貴女の絵を見る。
やはり、一度会得した技術は失われていなかった。
むしろ、感覚が研ぎ澄まされたのだろうか。
色遣いが繊細になっていた。
貴女は僕の絵を見るという。間近にいると、貴女の香りに満たされる。
そして、想像の朝顔は貴女の着物の中にあるのではないか。
なんとしても、香りの源を開きたくなった。