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情画
第13章 成長
貴女の隣に横になり、腕の中に納めた。

まだ息も乱れたままの貴女が僕の胸にすがり付いてきた。

体温を分かち合う幸せに酔いしれていた。

「先生、もう実の話をしていいですか?」

「いいですよ。」

「実は宿題を仕上げましたよ。」

「早いね。絵が好きなんだね。」

「あの子ちょっと感性が変わってませんか?」

「貴女に似て、感受性の強い子だと思いましたよ。視覚が優れ過ぎているんじゃないかな。」

「そうですね。」

「見て得る情報量が多すぎて整理つかないだけですよ。処理する力がついてくれば別に変わってるというほどじゃないですよ。」

「そうですか。」

「色彩感覚のテストをさせてもらっていいですか?」

「何か異常がありそうですか?」

「いや、逆ですよ。絶対音感というのはご存知ですか?」

「はい。」

「それの色彩感覚版といえば分かりやすいでしょうか。」

「はぁ…」

「色は色味と明暗で分けて分類するんですが、基本の三原色と白黒による明暗。白黒を混ぜない色味の円があって、それに白黒を足したドーナツ状の円盤ができるんですが、

たぶん実くんは、正確に表を作ることができると思いますよ。
色は無限にありますからね。
大きな円盤になると、一つ隣はほんの僅かの差になります。

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