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情画
第14章 テスト
金曜日、実のレッスンの日がやってきた。

実はまた塀の芍薬の絵に貼り付いていた。

「ママ、今日のおやつ、ドーナツ先生のところで作ろうよ。一緒に作ったら楽しいよ。」

「そうね。そうしましょうか。」

実には特に色彩のテストをすることは伝えていなかった。

「じゃあママいってきます。」

ランドセルが鳴る。
今日は絵を描く日、対面でお互いを描いた絵の色づけの日だった。

先生は玄関で待っていて、衣装部屋で縄化粧を施される。
ワタシの体はそれだけで熱くなり始めた。

向かい合わせに座る。

「色あわせはしますか?」

先生が着物を開きながら言われる。

男の色香が漂い、それだけで参ってしまいそうだった。
色あわせなどとても出来そうにないので断った。

胸元から色を着けていく。見て色を決めて筆でなぞる。さんざん絵の対象となり、今までされていたことが、想像以上のものと気づいた。


唇を寄せて舐め回すような感覚にドキドキする。
筆でまさぐるような感覚は、やはりその通りだったのだ。

ふと先生と視線が絡み合う、自分も描かれていることを思いだし体が火照りだす。

堪えられない…
そう思いながらも胸の筋肉の盛り上がりを確認し筆を紙に下ろした。
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