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情画
第14章 テスト
花のような細かい形状と違い逆にごまかしが効かない。色を慎重にまぜながら塗っていくと、その温もりに触れた気がした。

こうやって縫いとどめられていたんだと知ると恥ずかしくなる。

先生の筆の音がする。絵に向かう真剣な眼差しを見る。本当にこの人が好きなんだと実感した。

胸から腹筋への窪みを色づけるとそこに向かって立ち上がる雄の象徴を見た。

先生も描きながら反応しているのだった。

互いに絵を描く…なぜこんなことを思い付いたのか。
先生の姿を見て欲情するのを抑えることは出来なかった。

着物の影を描きながら早く肌に触れたいと思う。

先生も欲しがっているのだろうか。

そっと盗み見ていた。


「そろそろ集中力が切れるころでしょうか。」

先生がクスッと笑ってワタシに視線を合わせてきた。

あっ…

ワタシが盗み見しているのに気づいていらしたのだ。

「休憩にしましょうか…」

アイスティーが用意された。

「あっ薔薇のジャムが入ってますね。」

「ホットもいいけど爽やかでしょう。」

絵のテーブルでそのまま休憩していた。

喉から薔薇の香りが鼻に抜ける。
ふわっとした甘さに擽られる。

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