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情画
第14章 テスト
ああ、家族ってこんな感じ…

ふっくらと上がってくるドーナツを見て思った。

「先生、伸ばしたら型抜きをやるよ。」

「はい、実先生…」

先生と実は声をかけながらどんどん作業を進めていった。

「実くん、次のは1個とれそうにないよ?」

「そしたらね。星を作るの。」

「星?」

「星でなくてもいいんだけど、僕は星を作るの。」

「じゃあ先生も星にしよ。」

二人の姿は本当に親子のようだった。

「出来たよ実くん。」

「先生、まだ終わりじゃないよ。お砂糖かける仕事があるんだ。」

実が先生を連れてくる。

「あ〜ドーナツ大きくなってるね〜」

「こっちの出来たのにこうやってお砂糖かけるんだよ。」

実がふるいで粉砂糖をかける。

「先生やってみる?」

「うん。やってみたい。」

「実、星を揚げるよ。」

「先生、僕たちの星だよ。こっちで見よう?」

「お、星も大きくなるかな?」

「なるよ。」

「どうしてドーナツって真ん中穴が空いてるんだろう。実先生わかる?」

「わからない。ママどうして?」

「真ん中は火が通りにくいからかな。」

「だって先生。わかった?」

「わかった。実くんはわかった?」

「火が通るがわかんない。」
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