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情画
第2章 夜光虫
「わぁい、パパ、お帰りなさい〜、今日は早いね〜」

主人が食事中に帰ってこれるのは珍しい。

実も凄く喜んでいた。

「ねぇねぇ、パパ、今日学校でね〜」


ワタシはキッチンに行き主人の食事の支度をした。

視線を感じ振り向くと主人と目が合う。

「実、今日ママは良いことでもあったのかなぁ。」

「なんで〜?」

「今日ママ綺麗だよね。」

「パパ知らないの?」

「なになに?」

「ママはいつも綺麗だよ。」

「あはは、そうか、そうだね。」

やはり主人の視線を感じた。

「ママ〜早くパパにもご飯出してよ。パパ腹ペコだって〜」

実が産まれてワタシ達の夫婦関係は大きく変わった。
実を介して話題も増えた。ワタシにも優しくなった。次は女の子が欲しいと、夜のことも増えた。

結局授かることはなかったけど、それでも家族仲良くやってきた。


主人の食事を運ぶ。

「今日はパパの好きなしょうが焼きだよ〜」

「お、実、よく覚えてたなぁ、じゃあいただきます。」

ワタシも食卓につく。
主人は仕事が忙しく、実が起きているうちに帰ってくる方が少ない。

だから、早く帰ってきた時は、なるべく主人と実が話せるようにしていた。

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