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情画
第16章 露呈
実も血の繋がりを肌で感じるのだろうか…

今までレッスンで知ってるからだろうか…

抵抗なく先生と過ごせて良かった。

「ママ、先生が待ってるから、いくね。

おやすみなさい。」

「うん、おやすみなさい。」



「いずみ…いずみ?」

「先生…」

「実は眠ったよ。貴女もお
風呂に入ったらいい。」

「あ…」

またぐっすり眠ってしまった。

「客用でなく奥のお風呂を案内するから…」

「はい。」

ワタシは着替えを用意して先生の後についていった。

「ここです。
上がったらアトリエで少し話しませんか?」

「わかりました。」

バスルームは大きい。

「蓋が重いから開けておきますね。」

先生が出ていかれた。

大きな鏡に映し出された痣だらけの体を確認した。

お尻にははっきりとした手形がいくつも残っていた。

痛みに耐えながら洗い流していく。痣が主人の憎しみを存在を主張しているようで、洗い流せないものかと何度も擦った。


湯船に何か浮かんでいる。
手に取ると和紙で折った船だった。折り方から先生と実が二人で作ったものとわかる。

様々な大きさの船が湯面にゆらゆらと浮かんでいた。
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