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情画
第17章 新芽
「パパ、プリンできるまで宿題みて?」

「うんいいよ。」

プリンを蒸し器にかけると、実は先生を連れて部屋にいってしまった。

実は時々ゆうパパと呼ばずにパパと呼ぶ、だんだんその回数が増えてくれればいいのに…

そう思っていた。

いつかはきちんと話さなければ、
できればこのままで、新しい家族に慣れてしまってほしい。

二つの思いの中で揺れていたのだ。

翌日1週間ぶりにアトリエに入った。


「さて久しぶりに絵を描きましょう。」

「はい。」

「実に仕事をしていないと言われそうでね。」


体調を気遣う先生にお願いして縄化粧を施してもらう。

大きな環境の変化の境目を共に乗り越えるこの絵を、きちんと仕上げてもらいたかったからだ。

先生と向かい合って互いを描きとめる、恥ずかしい作業。

でもきちんと仕上げたい。そう思って色を作っていく。

生活の中の先生は、アトリエに入ると同時に絵師になり、色を持つ。

欲を孕み膨らませながら、互いの姿を見て、筆を走らせる。

先生の筆は反応を始めて勃ちあがり、先生の色を纏った瞳に貫かれ、反応する雄をみて、ワタシはキュンとなり濡れていく。

つい洩らしそうな吐息を堪えて色付けの筆を進めていった。
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