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情画
第17章 新芽
実が一生懸命考えている。

「実、答えなんて出ないから、今まで通りでいいのよ。ここの、先生との思い出も少しずつ増えていくんだから…」

「う…ん。」

「ご飯冷めちゃうから行くわよ。先生も待ってるから…」

「うん…僕、先生のこと、ゆうパパって呼ばなきゃだめ?」

「実が呼びたいようでいいんじゃない?」

「う…ん。」

「いきましょ。」

実と手を繋いで部屋を出た。
先生がお盆に乗せて料理を運び始めていた。

「先生…」

実が応接間のドアを開ける。

「ありがとう、実。宿題終わったかな?」

「うん…。」

料理を並べて先生がキッチンに戻る。実は自然と先生についていった。


ワタシはお皿を綺麗に並べて二人が戻ってくるのを待っていた。

実と先生はそれぞれお盆に料理を乗せて戻ってきた。

「さて、いただきます。」

「いただきます。」

先生の掛け声に合わせて挨拶し、夕飯となる。

「実、明日、学校から帰ったら、おうちに忘れ物ないか見に行こうか…」

先生の問いかけにしばし考えていたが、

「うん…」

実ははっきりと返事をした。

「実、ご飯しっかり食べないと、大きくなれないよ。」

「大きく?」

「そうだよ。」
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