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情画
第17章 新芽
「うん、ありがとう。ゆうパパ。」

「それとね実、悪いけど、もう中には入れないよ。
いろんな人がこの家を見に来たりするからね。

だから、忘れ物ないようにしなきゃね。
大丈夫かな?」

「う、うん…
おうち、どうなっちゃうの?」

「これから、ここに住む人を探して
その人達に使ってもらうんだよ。」

「そっか…
なくならない?」

「たぶんね。
今の家もね。僕の前に住んでた人がいたんだよ。
おうちはいろんな人の思い出の場所だからね。

ここに住んでた思い出はなくならないし、たくさんの人の思い出と一緒におうちがあるんだよ。」

「そっ…か…」

「実が生まれた時からいるおうちだもんな。」

「うん、ゆうパパ最後に庭に水やりしていい?」

「そうだね。あげてから出ようか。」

実がホースを使って水やりをする。

少しずつ…少しずつ…

先生の言葉を噛み締めていた。

実は先生と呼んだりゆうパパと呼ぶ時もあるけど、しっかり先生についていってる。

お屋敷まで実を真ん中に手を繋いで帰った。
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