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情画
第22章 梅
「いえいえ、すぐ上の姉が生まれつき病弱で、姉のあと、父、母と…結婚していた姉も数年のうちに続けて…

お父さんにはお話ししたんですが、僕は許嫁の子供を引き取って養子にしたんですが、

そのためにここに越してきて…

その時に実家のものは全て整理してしまったんですよ。」

「そうだったんですね。」

「天涯孤独…そんな状態の時にいずみと知り合って、惹かれていったんです。

まあ、これからは賑やかになる一方ですよ。

実家で使ってたものも、こうやって、また使えることができますし…」

「そうね。それがいいわ。」

母は心配性なのだろうか、出産の段取りなども聞いてきた。

先生もいるし、実の学校もあるから、実家に戻るつもりはないのだけど、
しつこいくらいに帰って来ないかと聞いてくる。


「おばあちゃん、僕とパパでご飯作ったりできるし、ママも赤ちゃんのお世話もするから大丈夫だよ。」

と実が言ってなんとか収まった。


「お母さん、心配なら、こちらにきていただいて構いませんよ。」


「いや、母さんは、つまらない俺の世話より、早く赤ちゃんに会いたいだけだから…」

「つまらないお世話じゃないですよ。赤ちゃん並みに手がかかる大事なお世話ですわ。」
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