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情画
第23章 桜
結の成長に合わせて家族の在り方も成長していく。

門の近くの桜が満開だった。

あ〜 あ〜
結も首が座りまた見る世界が広がる。

ひらひらと舞い降りる花びらに、手を揺らして声を出していた。

「結ちゃん、さくらっていう花だよ。綺麗でしょう。」

実が渡した花びらを受け取った結は、そのまま口に持っていく。

「ああん、やっぱり食べちゃうか…
結ちゃん、めんめ…ポイして…」

う〜

まだ上手に指を使えず花びらは落ちていった。


んんぅ〜

結の発する声も色々な感情が表されるようになっていた。

「実、今日から二年生だね。学校でもお兄さんだ。」

「うん、今日は入学式の一年生に僕たちから歌をプレゼントするんだよ。」

「そっかぁ、頑張って…」

「うん、いってきます。」

「いってらっしゃい。」


結の誕生で、寂しい思いをするかと思ったけど、先生と競って結の相手をする。
結に沢山話しかけることから、自分のこともよく話すようになってきた。


ふわっと柔らかい春風が吹き、桜の花びらが沢山舞う。

ああああぁ〜 ああああぁ〜

先生の肩に抱かれた結にはすごい景色なんでしょうね。

手足をバタバタ振って声をあげていた。

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