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第24章 芍薬

朝食を終えてキッチンで片付けをしていると、沙絵さんがやってきた。

｢いずみさん、ちょっと来てくださる？｣

体がﾋﾞｸｯと反応する。沙絵さんとの主従関係は、まだ解消されたわけではない。

沙絵さんに連れられて客間に行く。

｢掛けて…｣

ドレッサーの椅子に座るように促される。

ｱﾀｯｼｭｹｰｽが開かれた。
中にはメイク道具が沢山ある。

｢少し気合いをいれるわよ。｣


こうして沙絵さんにメイクされていく。

何か話そうとすると、じっとしてるように言われる。

何で突然メイクが始まったのだろう。

｢目を閉じていてね。｣

かなり丁寧にメイクをされて、次はヘアメイクをするらしい。

沙絵さんは一方的にアメリカの生活の様子を話してくれた。


｢さあ、開けて良いわよ。｣

ドレッサーのほうに向かされる。


そこにはアップした纏め髪にしっかりとメイクされたワタシがいた。

｢あ、ありがとうございます。｣

｢次は結ちゃんの授乳ね。｣

そういって結を連れてくる。

何だか、何かあるようだ。

ふぁあああ〜

結はたっぷり飲んであくびをする。

｢ん〜結ちゃん、寝ちゃだめなのよ。お父様に相手してもらっててね。｣