この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
情画
第3章 闇夜
「パパ〜昨日一緒に寝てくれなかったね。
いつ出ていったの?」
「ごめんな、実。お仕事の電話がきて、そのまま戻らなかった。」
「そうなんだ。お仕事頑張ってね。」
実と主人が同時に起きてきたので、昨夜の話にもならずに済んだ。
「パパ、いってらっしゃい。」
「うん、いってきます。」
「ママ〜今日も絵が変わってるよ。」
「本当だね。」
「じゃあ、僕いってくるね。」
「はい、気をつけていってらっしゃい。」
カタカタとランドセルが鳴る音、ワタシの心は背中で揺れるランドセルのように揺れていた。
体が心が、何かに突き動かされるように揺さぶられる。
ワタシは遠目に絵を確認した。
そこには一輪の薔薇だけが描かれていた。
蕾が少し綻び、蜜を溢れさせていた。
美しい絵なのに、ワタシにはそれが先生の筆にしか見えなかった。
先生と沙絵さんのこと、考えなおす余裕もないままに、昨夜の主人とのこと…
寝室を片付けなければ…
思い出して家に帰った。
シーツにはワタシが作った染みが出来ていた。ショーツもそのままで布団に埋もれていた。
夢だったら、悪夢でも夢だったら良かったのに。
汚れたものを剥ぎ取り洗濯した。
いつ出ていったの?」
「ごめんな、実。お仕事の電話がきて、そのまま戻らなかった。」
「そうなんだ。お仕事頑張ってね。」
実と主人が同時に起きてきたので、昨夜の話にもならずに済んだ。
「パパ、いってらっしゃい。」
「うん、いってきます。」
「ママ〜今日も絵が変わってるよ。」
「本当だね。」
「じゃあ、僕いってくるね。」
「はい、気をつけていってらっしゃい。」
カタカタとランドセルが鳴る音、ワタシの心は背中で揺れるランドセルのように揺れていた。
体が心が、何かに突き動かされるように揺さぶられる。
ワタシは遠目に絵を確認した。
そこには一輪の薔薇だけが描かれていた。
蕾が少し綻び、蜜を溢れさせていた。
美しい絵なのに、ワタシにはそれが先生の筆にしか見えなかった。
先生と沙絵さんのこと、考えなおす余裕もないままに、昨夜の主人とのこと…
寝室を片付けなければ…
思い出して家に帰った。
シーツにはワタシが作った染みが出来ていた。ショーツもそのままで布団に埋もれていた。
夢だったら、悪夢でも夢だったら良かったのに。
汚れたものを剥ぎ取り洗濯した。