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星と僕たちのあいだに
第5章 それぞれの枕辺

河村は恭順を誓わせるべく早苗の眼前へ尊大になったものを誇り、下卑た命令を下した。
膝をついた姿勢でしだれた髪を耳にかけ直した早苗が、粘液にまみれた河村の下腹部へ頬をよせ、硬直の根元へ唇をあてた。
思っていた以上の素直さに少々肩すかしをくった河村だが、肉茎に貼りつく唇のぬるついた感触が彼の気がかりを一蹴した。
『お、ぅぁぁ……』
ねっとりと唾液をまとった舌に裏側の稜線をなでられ、河村の口から思わず呻き声がもれた。
根元に巻きついた早苗の舌が先端へと這い上がり、密着したままぐるりと亀頭をまわる。
張りつめた亀頭は唇に押しくるまれ、たっぷりと舌先でもてあそばれたあと、早苗の口腔へと飲みこまれた。
早苗は含んだ亀頭をすばやく喉の奥深くまで到達させると、唇でしっかりと肉茎をしぼり、首を傾けてゆっくりと抜いていく。
上体をしなやかに波打たせて口腔を駆使しながら、ときおり口から外し、すぼませた唇を陰茎の側面から根元へこすりつけ、股間の垂れ下がりを、ボッ、吸いつける。
片方ずつ含んでは舌でころがし、ときには強く吸い、そうしながら、宙でヒクつく陰茎を軽く握り、手首をきかせて上下にさする。
生あたたかな感触と絶妙な力加減、老獪(ろうかい)なまでの手並み。
そうした性愛の技巧を教唆(きょうさ)し、若い早苗を自分好みに創りあげたのは他でもなく河村であったが、過去に仕込んだ性技をとくとくと繰りひろげられ、彼は以前にもまして所有欲を刺激された。
欲しいとき、欲しいままになる女として、早苗は最高の所蔵品になるはずである。
河村は、背をしならせて従順につくす早苗の髪に指を差し入れて、喉の締めつけを求めた。
ふくれあがった亀頭をねろねろと舐めつけていた早苗は、河村の要求を感じとり、あうんの呼吸で舐めていたものをごろんと含んだ。
陰茎に唇を密着させて根元へすべらせ、少し戻し、また根元をめざす。
それを繰り返しながら、ずるずると河村を飲んでゆく。
早苗はしつけられたとおり、喉の限度まで来たところで河村の腰を抱いた。
それを合図に河村が早苗の頭をぐいと引きよせて、喉を陵辱する。
別れてからも暗黙のルールに従う早苗が、河村には愛おしい。
相貌(そうぼう)を崩し、ごっ、ごっ、と喉を鳴らす早苗を見おろしながら、河村は陶然とした気分で腰を揺すり、比類のない締めつけを味わった。

