パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第7章 迷子

　
泉をこねまわす圭司の指に麻衣のヒダがまといつく。
ぬめる感触は圭司の欲情をあおり、猛らせる。
圭司が熱い息を吐いた瞬間、麻衣のパジャマはショーツもろともひきずり降ろされた。
ハッと息を吸う音や、アッという小さな驚嘆が麻衣の口からもれたが、圭司は意に介さないといったようすで、いささか乱暴に麻衣を反転させて背後の壁に両手をつかせると、背中を押して尻を突きだす姿態をとらせた。

拒否らしい拒否を示せぬまま圭司に尻を差し向けながら、麻衣は震えた。
それが恐怖なのか、あるいは興奮からくるものなのか麻衣にもわからなかった。

丸く盛り上がる肉叢（ししむら）を両手で押し開いた圭司が、肉の匂いをむさぼるかのように鼻を鳴らし、麻衣の核心へ顔をうずめる。

『はぁっ……！』

敏感な部分に圭司の舌を感じた瞬間、髪の根一本一本がいちどきに立ち上がり、麻衣はひと声高く鳴くと、あわてて唇を結んだ。
今夜、今から、何を、どうするのか。
暗闇のなか懸命に声をころし、いつになく大胆な行為におよぶ圭司を尻にしたがえながら、麻衣は、その問いの答えに気づきはじめていた。

圭司の舌は、麻衣の羞恥心に挑むかのように、濡れそぼる溝やその周囲を這いまわる。
荒々しくも凶漢になりきれない圭司の愛撫は、その行為のどこかにやさしさの片鱗を残していて、麻衣から徐々におびえを取りのぞいたが、寝間以外の場所であられもない姿態をとらされ、羞恥の象徴を男にむさぼられていることが、恥ずかしくてたまらない。

ただ、泉全体を広げた舌でべろり、べろりとなで上げられる口淫は、麻衣のもっとも好む感触だった。
それゆえ麻衣は恥じらいながらも、ときおり恍惚として踵（かかと）を浮かせ、圭司に恥部をゆだねた。