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星と僕たちのあいだに
第3章 星のすぐそばに
圭司が重ねたくちびるは、麻衣の全身にさざ波を起こした。
さざ波は麻衣をゆるませ、際限のない放心を彼女に許した。
麻衣は水となり、圭司の熱と香気に包まれて、至高の星空の中へ溶明していく水の袋となる。
この世のものとは思えない、めまいに似た感慨とともに、ふたりは高みへと昇りつめてゆく。
『麻衣ちゃん……』
暗闇の中、圭司の声に麻衣はうなずいた。
圭司がそうしたいと望むなら、いまはそれに従いたい。
麻衣の浴衣のあわせめから手を忍ばせた圭司は、肩から腕へと手をすべらせて袖(そで)を外し、麻衣の片身をあらわにした。
腕をなでられ、もう片方の袖を外されると、麻衣はきゃしゃな両肩をすくめて少し顔をそむけた。
月光に浮かびあがる麻衣の上半身に圭司は息をのんだ。
ふっくらと肉づいた曲線が白く輝いていた。
一対の大きな乳房はむっくりと丸く、月明かりに半球を青白くして、その下に三日月の陰影をこしらえている。
圭司は穴が空くほどに、とっくりとその形を見た。
おもはゆそうに麻衣が両腕をしぼると、たわわな乳房は揺れ、空気を詰めきらないゴムまりのように、なよやかに形を変える。
隠しきれぬ乳房をだいて、麻衣が恥じらう。
たまらず圭司は麻衣をかかえて蒲団へ落ちた。
背中に感じた蒲団の冷たさと圭司の重みが、麻衣の奥底にある女の本音を細動させた。
うずきが羞恥の薄皮をはぎとっていく。
『ぁんっ……!』
吐息を荒くした麻衣はこらえきれず声を漏らした。
悦をまとった麻衣の小さなあえぎ声に耳をかきむしられ、圭司は体内に充血をおぼえた。
麻衣を抱きしめ、あらゆる場所にくちびるをぶつけ、接吻のあいまに息継ぎをするように、何度も『好きだ』と口にした。
そう言わずにはいられない何かが、圭司をつき動かしていた。