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隷従超鋼ヴァギナス [2] 調教編
第1章 月神太陽
前回の出撃からひと月半の時が過ぎた。あれから、探知できる範囲での機兵獣の襲来はなく、ケイはひたすら訓練の日々を送っていた。
宇宙からの侵略者を避けて海底四千メートルに設けられた人類の隠れ里、潜水都市。ヴァギナス機関によって割り当てられた居住区の一角にある住宅での姉妹ふたり暮らしも、早や二か月だ。
ケイは潜水都市の学園に編入された妹の英瑠のためにお弁当を作っている所だった。
「ふぁ~」
支給された学生服のブレザーに着替えた英瑠がまだ眠そうに寝室から出て来る。
「おはよ! 英瑠」
「お姉ちゃん、おはよ~」
言いながらテーブルに出してあったツナフレークを頬張る。地上を制圧されているため、陸上の食物の配給は少な目だった。
足りない日光を補いつつ、野菜などの地下栽培を研究する部署もヴァギナス機関にはあると聞いている。
(凄いなあ……でも、一番は地上を取り戻すことだよね)
そんなことを思いながら弁当箱に料理を詰めていると、背後から英瑠が問いかけてきた。
「ねえねえ、お姉ちゃん……なんか、お尻大きくなった?」
「えっ……」
「おっぱいも前より膨らんでるよ」
「そ、そう? 気のせいじゃ……」
「この英瑠ちゃんの目はごまかせません! さては好きな人でもできたなあ」
「こっ……こらぁッ! どこで憶えた、そんなオヤジ臭い言い回し!」
「えへ……図星だから怒ってるんだ!」
「それ以上言ったらお昼抜きよッ」
詰めたばかりの弁当箱を取り上げるような仕草で掲げてみせる。
「ああっ! ダメ! ダメダメッ! ごめんってばあ!」
「ったく……ホラ、遅刻しちゃうんじゃない? 早く学校行かないと!」
「うわっホントだ! ヤッバ!」
英瑠がバタバタと鞄を取りに部屋に戻る。それを尻目にケイは落ち着きを取り戻そうと吐息をついた。
(ホントはやばいのは私の方よね……)
宇宙からの侵略者を避けて海底四千メートルに設けられた人類の隠れ里、潜水都市。ヴァギナス機関によって割り当てられた居住区の一角にある住宅での姉妹ふたり暮らしも、早や二か月だ。
ケイは潜水都市の学園に編入された妹の英瑠のためにお弁当を作っている所だった。
「ふぁ~」
支給された学生服のブレザーに着替えた英瑠がまだ眠そうに寝室から出て来る。
「おはよ! 英瑠」
「お姉ちゃん、おはよ~」
言いながらテーブルに出してあったツナフレークを頬張る。地上を制圧されているため、陸上の食物の配給は少な目だった。
足りない日光を補いつつ、野菜などの地下栽培を研究する部署もヴァギナス機関にはあると聞いている。
(凄いなあ……でも、一番は地上を取り戻すことだよね)
そんなことを思いながら弁当箱に料理を詰めていると、背後から英瑠が問いかけてきた。
「ねえねえ、お姉ちゃん……なんか、お尻大きくなった?」
「えっ……」
「おっぱいも前より膨らんでるよ」
「そ、そう? 気のせいじゃ……」
「この英瑠ちゃんの目はごまかせません! さては好きな人でもできたなあ」
「こっ……こらぁッ! どこで憶えた、そんなオヤジ臭い言い回し!」
「えへ……図星だから怒ってるんだ!」
「それ以上言ったらお昼抜きよッ」
詰めたばかりの弁当箱を取り上げるような仕草で掲げてみせる。
「ああっ! ダメ! ダメダメッ! ごめんってばあ!」
「ったく……ホラ、遅刻しちゃうんじゃない? 早く学校行かないと!」
「うわっホントだ! ヤッバ!」
英瑠がバタバタと鞄を取りに部屋に戻る。それを尻目にケイは落ち着きを取り戻そうと吐息をついた。
(ホントはやばいのは私の方よね……)