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隷従超鋼ヴァギナス [3] 浸蝕編
第2章 おねだり
「ふう、作戦会議も長々とするものではないな。二時間も喋り続けるとクタクだよ」

 ケイを従えて所長室に戻った天寺だが、休む間もなく訓練の時間となっていた。

「ネクタイをほどいてくれないか?」
「はい、ご主人様」

(今日の隷従訓練は軽めなのかな?)

 いつもの過激な内容と比べれば、ネクタイ程度どうということはない。
天寺の胸に手を寄せ、しゅるしゅると紐をほどく。顔が近い。

(あ……隷従感覚はそんなにないけど、これってちょっと……)

 チラリと太陽に対して同じことをしている自分の姿を想像する。

(夫婦みたい)

 思った瞬間、頭に血が昇った。

(ああ、またっ! 私ったらすぐそんなことを考える!)

 一度イッて少し忘れていられたローターの存在が再び強く意識され始めた。

「フ……なんだ? 物足りなさそうだな」
「い、いえ、そんな! 申し訳ありません、ご主人様!」

 謝罪はもう反射的に出るようになっていた。
天寺はネクタイを受け取ると、それでケイの両手首を縛りはじめた。

「えっ……ご主人様……?」
「こちらへ」

 胸の前で祈るようにして両腕を拘束されたまま、ケイは応接ソファへと導かれた。

「ふうっ!」

 天寺が長いソファに疲れた身体を横たえる。

「さて、銀河ケイ。今日はまた一段階、隷従感覚を進めるぞ。さあ、私の顔を跨ぎたまえ」
「もう一段階……?」
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