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母娘
第1章  
「早くっ!」
義母の鈴子が、俺の手を引っ張る。
手を引かれるまま、長い縁側の廊下を小走りについて行った。
彼女の部屋の前、引き戸が勢いよく開けられ、中に押し込まれた。
八畳ほどの和室だ。
見るからに古くて色の濃い箪笥が片方の壁に並んでいる。
この部屋に入るのは三ヶ月振りだ。
部屋の中央には布団が敷かれ、そこに西日が当たっていた。
網戸がはめられた窓の外からは、ひぐらしの鳴く音が聞こえる。
夕暮れ時だがまだ蒸し暑く風もない。
今しがた、玄関で妻の鈴花を二人で見送ったばかりだった。
鈴花は高校時代の旧友とのクラス会に出かけたのだ。
今日の帰りは遅くなると言った。
義母は後ろ手で部屋の戸を閉めると、俺の頬を両手で押さえた。
「ああ、秀行さん!」
背伸びをし、口を半開きにして、押し当ててきた。
顔を左右に振りながら、舌がねじり込んでくる。
ミントの味がした。
もどかしそうに口を離すと、俺の前にひざまずき、履いているスエットを引き下げた。
下着までが一緒に下ろされた。
股間が露わになる。
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