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マスケッティア・オブリージュ ~凌辱の四美銃士~
第6章 ニンナーナ
「ピエルッ! どこだ!」

 駆け込んできたナルシャのただならぬ形相に、邸内の階段で見張り中のピエルの取り巻きどもが色めき立つ。

「テメエッ、勝手に入って来てんじゃねえ! 何の用だ!」
「どきなさいっ!」

 邪魔立てするようならば、と再びクロトゥバヨネットを抜き放つ。

 と、眩暈がナルシャを襲った。ぐらりと視界が傾く。

(これは……毒? しまった……さっきの女……武器に毒を……)

 薄れゆく意識の中で、自分の体が床に投げ出される衝撃を感じたが、もはや痛みは感じなかった。

「な……なんだコイツ? 飛び込んできたと思ったらブッ倒れちまったぜ」

 取り巻きの一人が恐る恐る倒れたナルシャに近づく。

「……寝ているぞ」

 長身の女銃士はその長い手足を放り出し、すうすうと無防備に寝息を立てていた。

「わけがわかんねぇ……おい、どーするよ、コレ」
「どうするってお前……」

 他の二人も近寄ってナルシャを調べる。

「ど、どうする……かねぇ……」

 スラリと伸びたしなやかな四肢。腰を捻った状態で倒れているのが、その姿をいっそう悩ましいものとしている。

 精悍な肉体とは対照的に女らしくフワリとした美しく輝く銀髪から伸びる長いうなじ。乱れたコートの燕尾は格好の良い小尻を隠さず白昼の下にしている。

 ゴクリ……

 無防備な艶めかしい女体を目の当たりにして男達が生唾を呑んだ。
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