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春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第20章 溢れる笑顔

「………っ///」


あどけない笑顔が、心をくすぐって

なんだか胸がキュンとして、私は自然と口元が緩んだ。

頭のちっちゃいユキは、レディースの麦わら帽子も余裕でぴったりで

お世辞抜きで、爽やかな彼の為に作られた帽子なんだって思ってしまう。


「凄いわ、何でも似合っちゃうのね…」

「ねぇ、春ちゃん。
その髪、後ろでひとつに結んでくれない?」

「……へっ?」

「これ使っていいから」

「………!」


左手首から、ビーズが編み込まれた色鮮やかなブレスレットを引き抜くと

呆気にとられる私の手の平にそれを乗せた。


「今更カミングアウトするけど。
春ちゃんのユルふわポニーテール、すっげー好きだったんだ」

「………!///」

「だから、今日も見せてよ」

「……っ で、でも……」

「ね、お願い」


目をギュッと瞑って、顔の前でパンッと手を合わせたユキ。


「………」


……ズルい。

年下の魅力をフルに発揮し過ぎ。


ワザとなのか天然なのか定かじゃないけど

そんな風に可愛くお願いされて、断る女子なんていないでしょ……///


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