この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第22章 いい女、いい男、もっといい男
「なに、その強烈って…」
「普通、一般人じゃ絶対に会えねぇ人なんだけど。
兄貴の弟ってこともあって、俺は一発で気に入られた」
「……一般人じゃねぇの?」
「お前も売れてるデザイナーなんだから、同じようなもんだろ。
ビビるぜ、色んな意味でオーラ凄過ぎて」
「………」
「確か、今夜は彰(あきら)くんも一緒だって…」
「……宮本、俺をどこの世界ブッ込もうとしてるわけ?」
オネエ、兄貴、彰くん
……聞いただけで全部男じゃねぇか。
金を出してスタスタと店の外に出る奴の後ろに、仕方なく続く。
つーかほんとこいつ顔が広いな。
「だったら女を紹介してくれた方がよっぽどいいんだけど~」
「その前にまずはリハビリだ。
5年も1人だったんだからな」
「………!」
「笑い・喜び・楽しさ・嬉しさ
てめぇの回復値をMAXまで上げてやる」
駅まで続く歩道の、街灯の下で
宮本は振り返ると、俺を見てニヤリと笑った。