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パラダイスパレスの淫らな晩餐
第6章 蜜ミルクの砂糖づけ
「ウフフ……決めました」

 そう言って少年は執事を呼んだ。

「……すまない、アレを」

 命じられて厨房から戻ってきた執事が持って来たのは大きなビン詰めだった。中身は何かよくわからないが、オレンジ色をした液体のようだった。そして、そのフタを外して中身を皿の上のエヌフィーヌに垂れ落す。

 とろおり……

 オレンジの粘液が白い裸体に絡み付き、包み込んでゆく。

「ああっ……冷たいっ……何これっ!」

「フフッ、それはスライムゼリーと言って……ま、野生であればモンスターと言えるのでしょうが、コイツは僕が品種改良した食用種でね」

「やあっ……アアン、がぼっ……」

 オレンジ色の透明な粘体は、意思を持ってにゅるにゅると蠢き、すっぽりとエヌフィーヌを包み込んでしまった。

「い、息が……ごぼっ……ゴボコボッ」

「息はできますよ。その粘体は通気性ですから。貴女の体内に侵入したスライムが肺を満たすまでの辛抱です」

「た、体内に……? あ、あああっおぼおっ……こ、がふうっ!」

 エヌフィーヌの頭部を覆う粘体が、口をこじ開けエヌフィーヌの口腔へと侵入を開始する。

「はむぅっ……は、ぶっ……ひゃめっ……あっぷ、うぶっ……ぶぶぶ!」

 胎内に滲透してゆくネトつく粘液の感触。しかし少年の言った通り、やがて息苦しさはなくなり、普通に呼吸ができるようになった。だが、何かが違う。胸の辺りにムズ痒さを感じてエヌフィーヌは呻き声を上げる。

「あ……う、ああ……」
「フフ、早速始まったようですね……」
「ごぼっ……な、何を……」
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