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退魔風紀 ヨミ ~恥獄の学園~
第3章 「許さない!」
「俺様はギニー・ディーンの妄想の中に憑りついていた淫魔インキュバス。奴といっしょにこの地に来たのさ。ククッ……なかなかそそるな、この国の女も……い~い匂いだあ……」
いつの間にかヘレンの両脚だったものが、腕へと変わっていた。股間からはショーツを破って醜い魔物の頭が生え、詠のうなじに鼻を押しつけ思い切り匂いを吸い込む。
「嫌っ!」
「なんだよぉ……傷つくじゃねーか。そんなこと言わずに仲良くしよおぜえ」
縛られていた両手首は足首へと入れ替わっていた。そしてその足首がスルリとロープから抜ける。あっと言う間にインキュバスは宙吊りだった体勢から、地に降りて詠を羽交い絞めにする状態となった。
(く……うっ。聞いたことがある……インキュバスは男には女、女には男に変化して誘惑する魔物だと……この変身能力! 迂闊だった!)
契印を結んで戦う詠にとって、密着されて身体の自由を奪われることは致命的となる。振りほどこうともがくが、もがけばもがくほどますますガッシリと絡みつかれてしまう。
「くっ……はなっ……放しなさい……」
「グエヘヘヘ、放すもんかよぉぉぉ! 見てたぜえ。厄介な術を使うようだが、この手の動きさえ封じれば何もできないようだな」
やはり、妖気から感じた危険な感じは間違っていなかった。高度な知性を持ち、妖力も強力な魔。
「……だが、力で支配するのは俺様の流儀じゃねえ」
出し抜けに詠を締める力が抜けた。解放された瞬間、詠は素早く転がり距離を取る。
いつの間にかヘレンの両脚だったものが、腕へと変わっていた。股間からはショーツを破って醜い魔物の頭が生え、詠のうなじに鼻を押しつけ思い切り匂いを吸い込む。
「嫌っ!」
「なんだよぉ……傷つくじゃねーか。そんなこと言わずに仲良くしよおぜえ」
縛られていた両手首は足首へと入れ替わっていた。そしてその足首がスルリとロープから抜ける。あっと言う間にインキュバスは宙吊りだった体勢から、地に降りて詠を羽交い絞めにする状態となった。
(く……うっ。聞いたことがある……インキュバスは男には女、女には男に変化して誘惑する魔物だと……この変身能力! 迂闊だった!)
契印を結んで戦う詠にとって、密着されて身体の自由を奪われることは致命的となる。振りほどこうともがくが、もがけばもがくほどますますガッシリと絡みつかれてしまう。
「くっ……はなっ……放しなさい……」
「グエヘヘヘ、放すもんかよぉぉぉ! 見てたぜえ。厄介な術を使うようだが、この手の動きさえ封じれば何もできないようだな」
やはり、妖気から感じた危険な感じは間違っていなかった。高度な知性を持ち、妖力も強力な魔。
「……だが、力で支配するのは俺様の流儀じゃねえ」
出し抜けに詠を締める力が抜けた。解放された瞬間、詠は素早く転がり距離を取る。