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第4章 無理にでも変身する

（うう……クソッ……許さない……クソックソッ……なんとかして……）

　屈辱にまみれ、どうにかしてこの苦境を脱しようと考えるリョーコだったが、彼女をを更に絶望に突き落とすかのように、周りで倒れていた仮面共が復活し始めた。

「ぐむむ、拙者としたことが不覚をとったでござる……」
「……おっ、なんだ？　いいコトしてるじゃねーか？」

「おいおい、どーやったんだ？　あの恐ろしいリョーコがザーメンゴックンしてんのか？」

「フフフ……皆さんご安心ください！　超弩級スペシャルサプライズのリョーコ先生の乱入バトルでしたが、もうキッチリ躾けが完了いたしました！」

　おおお！

　と、息を吹き返した者たちが一斉にどよめく。

「な、何が躾けよ！　勝手なことを言うなっ！」

　リョーコはカッとなって言い返す。しかし――

「伏せ！」

《ハイッ！　ご主人様っ！》

「ああっ！　駄目えっ！」

　良子の意志で、命じられるままに床に這いつくばってしまい、仮面の男子たちがどっと哄笑を上げる。

「よくできたね、ご主人様は鼻が高いよ！」

《アアンッ！　ありがとうございますっ……》

「許さない……許さないわよ、あなたたち……」

　もう完全に良子は被虐の虜になってしまっている。身体を動かせぬまま、リョーコには恨みの言葉を口にすることしかできなかった。