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BLACK WOLF~crime~
第1章 籠ノ鳥
「ハ、ハルちゃんとは偶然会っただけですっ!相談に乗ってもらってただけですっ!だから━━━━━」
「相談…?」
恐い。
怒りを燃やしている黒埼さんがいつも以上に恐くて…。
「…だったらもういいだろ?舞が世話になった。後は俺の役目だ」
そう言って腕を引っ張り私をどこかに連れて行こうとしている。
黒埼さんの力が強くて、抗えなかった。
「舞をどうする気だっ!?おいっ!」
連れ去られようとする私を引き止めるように、今にも黒埼さんに殴りかかりそうなハルちゃん。
「お前に教える必要はねぇ。それにここで騒ぎを起こしたら困るのはどっちだ?」
「………っ!」
周りを見ると、子供連れのお母さん達が数人チラチラとこちらを見ている。
ここで殴り合いにでもなったらしたら…っ。
「それと忘れるな。舞が選んだのはお前じゃない。この俺だ」
……黒埼さん。
どうして、そんな酷いことを…。
「黒埼さん、もうやめて下さいっ!」
「だったら大人しくしてろ」
権力の違いを見せつけ、まるで勝ち誇ったかのような顔でハルちゃんの前から私を連れ去ってしまった。
ギリッと歯を食い縛りその場に立ち竦むしか出来ないハルちゃんを無視して私は黒埼さんの車の助手席に連れ込まれてしまう。
つくづく自分が嫌になる。
黒埼さんの手を取ったのは私だけど、それでも優しくしてくれたハルちゃんは守りたい。
なのに、守れなかった。
走り出す車の助手席に座り、車を運転する黒埼さんに今度は私が怒りを覚えた。
「どうしてあんな事言うんですかっ!ハルちゃんはただ相談に乗ってくれてただけなのにっ!」
「黙れっ!あの場で犯されなかっただけマシだと思えっ!」
「相談…?」
恐い。
怒りを燃やしている黒埼さんがいつも以上に恐くて…。
「…だったらもういいだろ?舞が世話になった。後は俺の役目だ」
そう言って腕を引っ張り私をどこかに連れて行こうとしている。
黒埼さんの力が強くて、抗えなかった。
「舞をどうする気だっ!?おいっ!」
連れ去られようとする私を引き止めるように、今にも黒埼さんに殴りかかりそうなハルちゃん。
「お前に教える必要はねぇ。それにここで騒ぎを起こしたら困るのはどっちだ?」
「………っ!」
周りを見ると、子供連れのお母さん達が数人チラチラとこちらを見ている。
ここで殴り合いにでもなったらしたら…っ。
「それと忘れるな。舞が選んだのはお前じゃない。この俺だ」
……黒埼さん。
どうして、そんな酷いことを…。
「黒埼さん、もうやめて下さいっ!」
「だったら大人しくしてろ」
権力の違いを見せつけ、まるで勝ち誇ったかのような顔でハルちゃんの前から私を連れ去ってしまった。
ギリッと歯を食い縛りその場に立ち竦むしか出来ないハルちゃんを無視して私は黒埼さんの車の助手席に連れ込まれてしまう。
つくづく自分が嫌になる。
黒埼さんの手を取ったのは私だけど、それでも優しくしてくれたハルちゃんは守りたい。
なのに、守れなかった。
走り出す車の助手席に座り、車を運転する黒埼さんに今度は私が怒りを覚えた。
「どうしてあんな事言うんですかっ!ハルちゃんはただ相談に乗ってくれてただけなのにっ!」
「黙れっ!あの場で犯されなかっただけマシだと思えっ!」