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BLACK WOLF~crime~
第2章 森ノ蝶
工場長さんは許してくれたっぽいけど、他の社員さんや桜木さんには迷惑をかけたに違いないのだからしっかり働かなきゃ。
飲み終えた空き缶をゴミ箱に捨てて更衣室へと向かった。
「おはようございます!」
更衣室に入ると既に何人かの社員さんやパートさんが作業服に着替えていた。
昨日の事もあるし、ちゃんと謝らなきゃ。
私が発した挨拶にその場にいる人全員の視線が一斉に私に集まる。
「あの…、昨日はすいません!連絡もなしにいきなりいなくなってしまって!」
頭を下げようとしたその時だ。
「あ、あら~、いいのよそんな事~」
「そ、そうよ~!体調不良とか急な用事とか人にはいろいろあるんだから!」
「そ、そうそう!助け合わなくちゃ!」
………え?あれ?
頭を下げようと姿勢を正した瞬間に一斉に聞こえて来た気遣いを思わせる言葉達。
「あの、でも…っ」
「ほ、ほ、本当に…き、気にしないで、ね?」
……違う。
工場長さんと一緒だ。
全員、目が泳いでるし何か怯えているような気さえする。
笑顔すら引き吊ってる。
口々に出てくる声も心なしか震えてる。
…何?どーいうこと?何かおかしい。
「さ、さて~、先に作業場に行ってるわね~」
「相沢さんも着替えたらいらっしゃいね~…あはは」
「そ、それじゃお先に~」
「あ、あのっ!」
まるでその場から逃げるようにパートさんや社員さんはそそくさと出ていってしまう。
私はこの妙な空間に取り残されている。
…何なの、一体。
私、サボッちゃった以外に何かしでかしたの?
飲み終えた空き缶をゴミ箱に捨てて更衣室へと向かった。
「おはようございます!」
更衣室に入ると既に何人かの社員さんやパートさんが作業服に着替えていた。
昨日の事もあるし、ちゃんと謝らなきゃ。
私が発した挨拶にその場にいる人全員の視線が一斉に私に集まる。
「あの…、昨日はすいません!連絡もなしにいきなりいなくなってしまって!」
頭を下げようとしたその時だ。
「あ、あら~、いいのよそんな事~」
「そ、そうよ~!体調不良とか急な用事とか人にはいろいろあるんだから!」
「そ、そうそう!助け合わなくちゃ!」
………え?あれ?
頭を下げようと姿勢を正した瞬間に一斉に聞こえて来た気遣いを思わせる言葉達。
「あの、でも…っ」
「ほ、ほ、本当に…き、気にしないで、ね?」
……違う。
工場長さんと一緒だ。
全員、目が泳いでるし何か怯えているような気さえする。
笑顔すら引き吊ってる。
口々に出てくる声も心なしか震えてる。
…何?どーいうこと?何かおかしい。
「さ、さて~、先に作業場に行ってるわね~」
「相沢さんも着替えたらいらっしゃいね~…あはは」
「そ、それじゃお先に~」
「あ、あのっ!」
まるでその場から逃げるようにパートさんや社員さんはそそくさと出ていってしまう。
私はこの妙な空間に取り残されている。
…何なの、一体。
私、サボッちゃった以外に何かしでかしたの?