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BLACK WOLF~crime~
第3章 蜘蛛ノ糸
ハル、ちゃん…
ハルちゃん…っ!
「お前どうしたんだよ!仕事も辞めたって聞いたから心配で…」
スーツ姿のハルちゃん。
仕事帰りかな…?
「ハルちゃ…ぐすっ、ハルちゃぁぁぁんっ!」
「え…っ!?なっ、ちょっ、おいっ…‼」
「ぐすっ、ぐすっ、ひっく…ふぇぇっ」
さっきまでの心が溶けて行く。
ハルちゃんの顔を見た瞬間、何故か救われた気がして、ハルちゃんにしがみつきながら
堪えてだ涙が一気に溢れ出た。
ハルちゃんはオロオロしてて突然泣き出す私をどうすればいいかわからないようだ。
…私だってそうだ。
もし泣いてしまったら自分が壊れてしまいそうだった。
泣いたら最後だと、そう思ってたから。
玄関でハルちゃんにしがみついて気のすむまで泣いた私。
ハルちゃんに頭を撫でられてやっと落ち着けた。
その後、ハルちゃんを部屋に招き入れてコーヒーを出したりお菓子を出したりと、久しぶりに体を動かした。
「…さっきはごめんね。カッコ悪いとこ見せちゃって」
「何を今更。ガキの頃からお前の泣き顔は見慣れてる。昔は鼻水垂らして泣いてたじゃん」
ハルちゃんのこの軽口も今は安心する。
「でもよく私のアパートがわかったね」
ハルちゃんとはあの日、会社近くの道端で会うまで会わないようにしてた。
私はハルちゃんを傷つけたのだから連絡を取る資格なんかないと思ってた。
だから、新しい住まいのこのアパートの住所はハルちゃんには教えていなかった。
「あぁ。これ渡したくて」
「何?」
持って来たビジネススーツの鞄をゴソゴソと探り出すハルちゃん。
私に渡したいものって何だろ?
ハルちゃん…っ!
「お前どうしたんだよ!仕事も辞めたって聞いたから心配で…」
スーツ姿のハルちゃん。
仕事帰りかな…?
「ハルちゃ…ぐすっ、ハルちゃぁぁぁんっ!」
「え…っ!?なっ、ちょっ、おいっ…‼」
「ぐすっ、ぐすっ、ひっく…ふぇぇっ」
さっきまでの心が溶けて行く。
ハルちゃんの顔を見た瞬間、何故か救われた気がして、ハルちゃんにしがみつきながら
堪えてだ涙が一気に溢れ出た。
ハルちゃんはオロオロしてて突然泣き出す私をどうすればいいかわからないようだ。
…私だってそうだ。
もし泣いてしまったら自分が壊れてしまいそうだった。
泣いたら最後だと、そう思ってたから。
玄関でハルちゃんにしがみついて気のすむまで泣いた私。
ハルちゃんに頭を撫でられてやっと落ち着けた。
その後、ハルちゃんを部屋に招き入れてコーヒーを出したりお菓子を出したりと、久しぶりに体を動かした。
「…さっきはごめんね。カッコ悪いとこ見せちゃって」
「何を今更。ガキの頃からお前の泣き顔は見慣れてる。昔は鼻水垂らして泣いてたじゃん」
ハルちゃんのこの軽口も今は安心する。
「でもよく私のアパートがわかったね」
ハルちゃんとはあの日、会社近くの道端で会うまで会わないようにしてた。
私はハルちゃんを傷つけたのだから連絡を取る資格なんかないと思ってた。
だから、新しい住まいのこのアパートの住所はハルちゃんには教えていなかった。
「あぁ。これ渡したくて」
「何?」
持って来たビジネススーツの鞄をゴソゴソと探り出すハルちゃん。
私に渡したいものって何だろ?