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BLACK WOLF~crime~
第3章 蜘蛛ノ糸
……………っ!
ハルちゃんの真剣な目。
私はこの目に見つめられて、見破られ守られてたんだ。
なのに、私は何故この人の手を取れなかったのだろう。
「ありがとう…、でも…」
ハルちゃんに守って貰う資格なんかない。
ハルちゃんの元へ行けず何もわからず黒埼さんの手を取った。
こうなったことは仕方のないことだけど、ハルちゃんにだけは甘えられない。
1度別れを告げたハルちゃんにだけは…、頼れない。
「舞…」
プルルルル…、プルルルル…、プルルルル…、プルルルル
「…あ」
「またか…」
またしても鳴り響く携帯電話。
最近、朝も昼もなく鳴り続けてて睡眠不足になりそうだった。
「もしかしたら、黒埼ファンの誰かが舞の携帯番号をネット内に流出させてるのかもな…」
「そんな…個人情報だよ?そんな簡単に…」
「こんな世の中だ。特定の人間の電話番号を調べて拡散させるなんてチョロい話だ」
…何、それ。
いくら何でもそこまでするの?
体が震える。
周りの誰もが信用出来なくなりそうだ。
「これじゃ、ここの住所がバレるのも時間の問題だ…」
「え……?」
「お前に恨みがなくてもイタズラや憂さ晴らしで面白おかしく便乗してる奴もいるだろうし、お前の顔がバレる可能性だって…」
そ、そんな…。
私はただ、ただ普通に暮らしたかっただけなのに。
黒埼さんは社長さんだけど、そんな贅沢なんかせずに人並みの生活を望んでただけだったのに。
「まぁ、こんなイタズラがずっと続くわけねぇし騒ぎがおさまるまでどこかに身を隠せば━━━━━と…」
そこまで言ったところでハルちゃんは口をつぐんだ。
…身を隠せばって言っても、私には頼る人なんていない。
ハルちゃんの真剣な目。
私はこの目に見つめられて、見破られ守られてたんだ。
なのに、私は何故この人の手を取れなかったのだろう。
「ありがとう…、でも…」
ハルちゃんに守って貰う資格なんかない。
ハルちゃんの元へ行けず何もわからず黒埼さんの手を取った。
こうなったことは仕方のないことだけど、ハルちゃんにだけは甘えられない。
1度別れを告げたハルちゃんにだけは…、頼れない。
「舞…」
プルルルル…、プルルルル…、プルルルル…、プルルルル
「…あ」
「またか…」
またしても鳴り響く携帯電話。
最近、朝も昼もなく鳴り続けてて睡眠不足になりそうだった。
「もしかしたら、黒埼ファンの誰かが舞の携帯番号をネット内に流出させてるのかもな…」
「そんな…個人情報だよ?そんな簡単に…」
「こんな世の中だ。特定の人間の電話番号を調べて拡散させるなんてチョロい話だ」
…何、それ。
いくら何でもそこまでするの?
体が震える。
周りの誰もが信用出来なくなりそうだ。
「これじゃ、ここの住所がバレるのも時間の問題だ…」
「え……?」
「お前に恨みがなくてもイタズラや憂さ晴らしで面白おかしく便乗してる奴もいるだろうし、お前の顔がバレる可能性だって…」
そ、そんな…。
私はただ、ただ普通に暮らしたかっただけなのに。
黒埼さんは社長さんだけど、そんな贅沢なんかせずに人並みの生活を望んでただけだったのに。
「まぁ、こんなイタズラがずっと続くわけねぇし騒ぎがおさまるまでどこかに身を隠せば━━━━━と…」
そこまで言ったところでハルちゃんは口をつぐんだ。
…身を隠せばって言っても、私には頼る人なんていない。