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BLACK WOLF~crime~
第1章 籠ノ鳥
「黒埼さん、仕事は?」

『あぁ。今会議が終わった。これから帰るが一緒に飯でも食うか?』

…ご飯って言っても黒埼さんの家で酒井さんの作った料理を食べるだけ。

私が料理をすると言っても台所にすら立たせてくれない。

「いえ、今日は自宅で食べます。もう作っちゃいましたから」

本当はまだ作ってない。

作るメニューすら決まってない。

今は黒埼さんの顔を見るのが辛くて、思わず嘘をついてしまった。


『…お前、いつまでその家で暮らす気だ?』

「え?いつまでって…」

『いい加減俺の家に移れ。仕事なんてしなくてもお前の面倒ぐらい俺が見る』

「そんな訳には…」


私の面倒って、何よそれ。

私は黒埼さんに面倒を見られなきゃ生きていけないほど弱くない。

自分の面倒ぐらい自分で見れる。


「私は…、今の暮らしに満足してますから…」


本当に?

本当に今の暮らしに満足してるって、胸を張って言える?

ただ、黒埼さんの言葉に反抗してるだけじゃないのかな?

『だったら俺が送った家電や家具ぐらい受け取れ』

「…自分で稼いだお金で何とかなってますから」

そもそも黒埼さんがくれる家具や家電はこの部屋には合わないぐらいの大きなものばかり。

足の踏み場がなくなってしまう。

『今日はいつにも増してご機嫌斜めだな。何かあったか?』

少し含み笑いを浮かべて黒埼さんに確信を突かれた。



…さすが黒埼さんだ。

私の声色1つで私の機嫌がわかってしまう。

この人に隠し事は出来ない。

でも、黒埼さんに相談したところで何も変わらない。

私のこんな悩みなんて黒埼さんにはきっとわからない。


「…別に何でもありません」

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