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BLACK WOLF~crime~
第1章 籠ノ鳥
黒埼さんと私は住む世界が違う。
こんな人が私の恋人だなんて、時々自分でも信じられなくなる。
私は━━━━。
『お前の事だ。どうせつまんねぇ事でいじいじ悩んでるんだろう?』
「な…っ!つ、つまらない事って…」
『つまんねぇだろ?誰に相談するでもなく抱え込みやがって』
━━━━…っ!
黒埼さんのその台詞にちょっとした怒りを感じた。
確かに黒埼さんからすればつまらない事かも知れないけど、私にすれば大きな悩み事だ。
それを、いじいじ悩んでるって何…っ?
恋人ってもっと、お互い悩みを打ち上げ合うものじゃないの?
どうしてこの人はいつもそう一方的なの?
「く、黒埼さんにはわからないことです…っ」
『あっ?何だいきなり』
…そうだ。
1人で抱え込むって言うけど私にだって友達はいた。
大学で仲のいい友達はいたけど、この人が奪った。
それに悩みを相談したくても、黒埼さんはいつも私の前にいない。
いつも私を抱くだけ抱いていなくなってしまうじゃない…っ!
「あなたが…、全部…、奪っ…」
『何だ?聞こえねぇよ』
「あなたが私から全部奪ったんじゃないっ!!」
『なっ…おい━━━━━━』ピッ
切られた電話を壁に投げつけた。
私から全てを奪ったのはこの人だ。
なのに、未だに私をちゃんと見てくれない。
気が向いた時だけ好きなように抱ける人形。
私は昔とちっとも変わってない。
「はぁ、はぁ…」
私はあの人に囚われたままだ。
あの人にとって都合のいい人形。
何も変わってない。
そして、私自身も昔と何も変わらず、ただ流されてるだけの空虚な人間だ。
こんな人が私の恋人だなんて、時々自分でも信じられなくなる。
私は━━━━。
『お前の事だ。どうせつまんねぇ事でいじいじ悩んでるんだろう?』
「な…っ!つ、つまらない事って…」
『つまんねぇだろ?誰に相談するでもなく抱え込みやがって』
━━━━…っ!
黒埼さんのその台詞にちょっとした怒りを感じた。
確かに黒埼さんからすればつまらない事かも知れないけど、私にすれば大きな悩み事だ。
それを、いじいじ悩んでるって何…っ?
恋人ってもっと、お互い悩みを打ち上げ合うものじゃないの?
どうしてこの人はいつもそう一方的なの?
「く、黒埼さんにはわからないことです…っ」
『あっ?何だいきなり』
…そうだ。
1人で抱え込むって言うけど私にだって友達はいた。
大学で仲のいい友達はいたけど、この人が奪った。
それに悩みを相談したくても、黒埼さんはいつも私の前にいない。
いつも私を抱くだけ抱いていなくなってしまうじゃない…っ!
「あなたが…、全部…、奪っ…」
『何だ?聞こえねぇよ』
「あなたが私から全部奪ったんじゃないっ!!」
『なっ…おい━━━━━━』ピッ
切られた電話を壁に投げつけた。
私から全てを奪ったのはこの人だ。
なのに、未だに私をちゃんと見てくれない。
気が向いた時だけ好きなように抱ける人形。
私は昔とちっとも変わってない。
「はぁ、はぁ…」
私はあの人に囚われたままだ。
あの人にとって都合のいい人形。
何も変わってない。
そして、私自身も昔と何も変わらず、ただ流されてるだけの空虚な人間だ。