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第9章 ある日、信二に映画の仕事が入ってきた。

　ある日、信二に映画の仕事が入ってきた。
　人気絶頂の、若手女優が主演の映画だ。

　小さな役ながら、それなりに出番も多く、主演の女優とも何度も顔を合わせることとなった。

　「香澄」という名前の主演女優は、脇役ながら朝のドラマで名前を上げ、その後次々と映画やドラマに主演した。
　長い黒髪とさわやかな笑顔で「清純派」として売り出している。

　二十歳を越えたが、今度の映画では女子高生を演じている。

　スタイルは標準的だが、制服の短いスカートから伸びる足が肉感的で性欲をそそる。
　あまり胸も大きくはないようだが、清純なイメージを背負う香澄には、それが似合っている。

　信二は、この、今が旬の女優を犯してみたくなった。

　撮影の最中、泊りがけでロケに出かけることになった。
　信二も同行する。

　このロケがチャンスだと、信二はタイミングを窺う。

　意外とチャンスはすぐにやって来た。
　撮影後、香澄を含めた数人で食事に行った。
　その際に、香澄のハンカチを、そっと自分のポケットに忍ばせた。