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シミュレーション仮説 (旧作)
第2章 飯田美優。十六歳。高校二年生。
 知らず美優は、痴漢の手に体重をかけるように尻を押し付けていた。
 痴漢の手は驚いたように一瞬迷ったが、すぐにまた触り始める。

 撫でていただけの手をすぼめ、美優の尻肉を揉む。
 柔らかい尻肉の谷間に指を這わせて、何度も往復させる。

 電車が揺れる。満員の車内の乗客も揺れた。
 美優の背中が痴漢に密着する。そのわずかな隙間に、痴漢の手。

 男の手は、スカートを持ち上げ、その中へと。

 ピクリ、美優が体を揺らす。
 尻の下着に包まれていない部分に、直接触れる男の手。

 そう…そこ。もっと触って。

 美優は一瞬頭によぎった自分の思考に驚愕する。

 私、何を考えて…!?

 美少女過ぎるために、常に男に見られ、男の人が苦手になった。もっと言えば怖かった。
 学校の男子とだって、ほとんどしゃべったことがない。

 そんな自分が、何故…?

 男の手は、いよいよ大胆になり、下着の布を尻の谷間に食い込ませるように持ち上げてくる。
 同時に刺激される美優の股間が、熱くなる。

 はっ…ふっ…

 美優の口から、甘い吐息が漏れた。

 もっと、もっと強く。もっと激しく。

 じんわり湿ってきた股間を意識しながら、美優は自ら体重を下にかける。
 下着の食い込みが強くなり、さらに気持ちのいい感覚が増す。

 電車が降りる駅に着いたとき、美優は心底物足りなさを覚えた。

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