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琥珀色の泡
第2章 Happy birthday
ようやく里美から連絡が入ったのは、待ち合わせの時間を一時間を越えた頃だった。


『ごめん。仕事でトラブルあって。まだかかりそうなの。本当にごめん。』


営業系の仕事をしている里美。
謝る時は必ず電話してくれる。
きっと営業で培った知恵。


メールやラインでの謝罪より気分がいい。


『そっか。仕方ないよ。また次の機会にしよ。』


女でも40歳まで仕事を続けていると仕事に多少の責任が出てくる。


久しぶりに会えることも楽しみだったけれど、理解も出来る。


少し寂しい気持ちを押さえながら、里美との電話を切った。


きっとその会話を聞いていたのかもしれない。


電話を切り、その場所を離れようとした時、声をかけてきたのが、朱里だ。






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